目次
1:どうやって選ばれる?
2:開票立会人の役目
3:報酬について
4:拘束時間
5:コロナ禍での開票事務
今回の知事選では、私、代表の山田が開票立会人を務めさせて頂きました。
開票立会人とは、開票所で開票作業に不正がないかチェックしたり、有効票か無効票かの判断を行う役目です。
投票が終わる夜8時に投票箱が閉じられ、開票所に投票箱が持ち込まれた時から、開票立会人の役目が始まります。
1 どうやって選ばれる?
開票立会人は、開票所毎に3〜10名が選ばれます。開票所管轄内で選挙権を持つ人であることが条件で、通常は候補者や政党が指名します。1陣営からは2人を超えて選ばれないようになっています。
立会人の数が3名に達しない場合には、選挙管理委員会が3名に達するまで指名します。また、10名を超えた場合は抽選で選びます。
今回は候補者が指名する開票立会人が3名いましたので、抽選はありませんでした。開票3日前に選挙管理委員会から、「開票立会人として決定いたしました」と電話で連絡があり、前日の土曜日に開票立会人説明会が江東区役所で行われました。
当日の流れの説明をうけ、必要書類の受け渡しを行います。
2 開票立会人の役目
開票立会人の役目は主に5つ。
①投票箱の異常確認
②開票作業の監視
③有効・無効票の確認
④開票録への署名・捺印
⑤投票用紙保存箱への封印
①投票箱の異常確認
当日8時40分に現地集合。会場は数百人が一斉に作業をするだけの広さがあります。会場の隅っこに赤鉛筆、お茶、朱肉が置かれた立会人席が設けられており、私たちはそこで、次々と会場に投票箱が搬入されていくのを眺めます。
開票開始合図の鐘が鳴り響くと、一斉に投票箱が開かれます。そして、空になった投票箱が相撲の懸賞旗が次々に回ってくるように、投票箱を持った係りの方が立会人の前を通り過ぎるので、その間に中身が空であることを確かめていきます。
②開票作業の監視
投票用紙の自動読取り装置へ入れるため、200人を超える開票事務の方々が一斉に、票を束にします(ここは手作業なんですね)。自動読取り機によって分けられた票は、枚数カウンターに掛けられ100枚の束にされます。さらに目視でチェック。そして500枚の束にまとめられます。この間、私たちはやることが無いので、開票所内を色々見て回っていました。
③有効・無効票の確認
意外に大変なのが有効票の確認で、500票ずつ束になって回ってくる有効票に確認のハンコを押す作業です。今回は23万5257票ありましたので、約500回押印しました!
係りの方が目の前に置く票の束を、ひたすらチェックして押印を繰り返します。
無効票のうち白票が全体の1%以上もあり、得票と考えれば22人中6位になります。
その他は、候補者では無い名前や×とか意味不明の記号とか色々あります。
勿体ないのは、応援メッセージ入りの票で、これは無効票になります。
機会でも人でも判断が付かない7票について立会人が意見を求められ、次のように判定しました。
小池ひろ子 :1票 → 無効票
宇都宮健一郎:5票 → 無効票
山本次郎 :1票 → 有効票
なぜ、山本次郎だけが有効と認められたのでしょうか。
理由は、次郎という候補者が他におらず、「太郎」「次郎」「三郎」などは誤認されやすいためです。色んなケースがあるとは思いますが、一応ガイドラインが示されています。
無効票の束にも押印をします。
④開票録への署名・捺印
何重にもチェックされた票の束の一番上にはバーコード入りの札が置かれ、得票もバーコードで管理されているようです。バーコードで読み取った後、立会人の目の前にある、投票用紙置き場に整頓されて置かれていきます。これを見ると大体の得票割合が分かります。
全ての票の束に押印が終わると記録として、署名・捺印します。
⑤投票用紙保存箱への封印
最後に、次の選挙まで保管される保存箱の上下に封印をして全ての任務を完了しました。
3 報酬について
開票立会人には報酬が支払われますが、自治体の条例によって定められているため、自治体によって金額は異なります。江東区は1万3千円で源泉徴収税が引かれて振り込まれるそうです。
4 拘束時間
事前説明会では、20時40分集合で23時15分終了予定との説明がありましたが、実際は24時近くまでかかりました。作業が進むにつれて段々と人が少なくなっていき、私たちは最後の方まで残っている感じでした。
5 コロナ禍での開票事務
感染拡大防止のため、自分の体調などに応じて立会人を辞退することが許されていた他、ゴム手袋、マスク着用、消毒の徹底や、密集防止のため一般の参観人席を設けないなど、普段とは少し違う運営で行われました。
以上、開票会場ではカメラの撮影は禁じられているので、文字だけの記録になりました。
このような機会はなかなか無いので、良い経験になりました。多くの方々によって選挙が支えられていることを実感することもでき、選挙についてより深く知ることができました。